世界遺産ボロブドゥール仏教遺跡 (1)
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インドネシア
ジャワ島
【世界遺産ボロブドゥール】・・・・・・出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボロブドゥール遺跡(Borobudur)は、インドネシアのジャワ島中部のケドゥ盆地に所在する大規模な仏教遺跡で世界的な石造遺跡。世界最大級の仏教寺院。インドから東南アジアに伝播した仏教は一般に部派仏教(上座部仏教)と呼ばれる仏教であったが、ボロブドゥールは大乗仏教の遺跡である。世界遺産。
ボロブドゥール遺跡は、中部ジャワの中心都市ジョグジャカルタの北西約42km、首都ジャカルタからは東南東約400kmに所在し、巨大なムラピ火山などの山々に囲まれた平原の中央に立地する。遺跡総面積はおよそ1.5万㎡。高さはもともと42mあったが、現在は破損して33.5mになっている。
シャイレーンドラ朝の時代、大乗仏教を奉じていたシャイレーンドラ王家によって、ダルマトゥンガ王治下の780年頃から建造が開始され、792年頃に一応の完成をみたと考えられ、サマラトゥンガ王(位812年-832年)のときに増築されている。
ボロブドゥールは、平原の中央にある径約50mの天然の丘に盛土のうえ、安山岩や粘板岩を積み上げてつくられている。寺院として人びとに信仰されてきた建造物であるが、内部空間を持たないのが際だった特徴である。
一番下に一辺が約115mの屈折した方形の基壇があり、その上に基壇と相似形をなし、やはり屈折した5層の方形壇、さらにその上に3層の円形壇があり、全体で9層の階段ピラミッド状の構造となっている。この構造は、仏教における三界をあらわしていると考えられている。
▼5層の方形壇の縁は壁になっていて、各層に幅2mの露天の回廊がめぐらされる。方形壇の四面中央には階段が設けられており、円形壇まで登れるようになっている。
▼仏像は、回廊の壁龕(くぼみ)に432体、3段の円形壇の上に築かれた釣鐘状のストゥーパ72基の内部に1体ずつ納められており、いずれも一石造りによって等身大につくられ、計504体を数える。
▼レリーフは、その構図の巧みさ、洗練された浮彫彫刻の技法、細部表現の優雅さで知られ、仏像とともにインドのグプタ美術の影響が強く認められる。