【世界遺産ポロンナルワ】 (1) クォードラングル
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<スリランカ紀行> 4日目
【世界遺産ポロンナルワ】
◎クォードラングル ◎ランカティラカ ◎ガル・ヴィハーラ
◆◆世界遺産ポロンナルワ
ポロンナルワ(Polonnaruwa)は、10世紀から12世紀までシンハラ王朝の首都があった場所。仏教都市として繁栄を極め、全盛期にはタイやビルマなどからも僧たちが訪れていたと言われている。
アヌラーダプラに次ぐ、スリランカ史上第二の古代都市となるこの地は自然の地形を活かして、宮殿、寺院の跡や仏像が今も充分に残されている。
古都ポロンナルワは1982年にユネスコ世界遺産に登録されている。
ポロンナルワ(Polonnaruwa)はスリランカ北中部州にある中世の古都。1017年から1255年までスリランカの首都であった。
1017年、南インド・タミル系のチョーラ王朝がランカ島の大勢を支配したことを受け、シンハラ王朝は首都をアヌラーダプラからポロンナルワに遷都した。
シンハラ王のウィジャヤバーフ1世 (Vijayabahu I) はその後チョーラ王朝を1070年に追放した。
その後、ウィジャヤバーフ1世の孫にあたるパラークラマ・バーフ1世 (Parakrama Bahu I) が首都構築に大きく貢献した。彼の治世の間、ポロンナルワは王の庇護の元、交易と農業が栄え黄金時代を迎える。特に、灌漑設備の充実に努め、国の東部地域で乾季でも農耕可能にした。彼は農耕と防衛の両方の目的で、首都の周囲にパラークラマ・サムドゥラ(パラークラマ海)と呼ばれる巨大な灌漑用貯水池を建設した。
【世界遺産ポロンナルワ】
◆◇◆クォードラングル Quadrangle
クォードラングル Quadrangleとは、四辺形のことで、城壁に囲まれて12の建物があった。
ここがポロンナルワ遺跡の中心地であった。
◆アタダーゲAtadage
アタダーゲとは、「8つの遺宝の家」という意味で、ポロンナルワ最初の仏歯寺跡。
11世紀にチョーラ軍を破ったヴィジャヤ・バーフ1世の建立。
▼ラター・マンダパヤ Lata Mandapaya
中央付近の8本の柱が蓮の茎を形取っている。
▼かつて、菩提樹があったとされる、菩提樹寺Boodhi Tree Shrine
▼涅槃像があったとされる仏陀像址 Buddha Image
◆ハタダーゲ Hatadage
12世紀にニッサンカ・マーラ王により建立された仏歯寺跡
◆ワタダーゲ Vatadage
クォードラングルの中でも、一番目立つ外観の円形の遺跡。ワタダーゲと呼ばれるスリランカ独特の円形の仏塔で7世紀のシーラ・メーガワンナ王の建築とされる。中には、東西南北に四体の仏陀の座像がある。
▼ワタダーゲのムーンストーン
外側がアヒル、真中が象、内側に馬が彫られている。
ワタダーゲのムーンストーンには牡牛が彫られていないが、アヌダーラプラのものには牡牛が彫られているらしい。象は誕生、馬は老齢、ライオンは病、牡牛は死を象徴する
ムーンストーンで靴と帽子を脱ぐ。
◆クォードラングルの風景
◆サトゥマハル・プラサーダ Satmahal Prasada
7層建てのサトゥマハル・プラサーダの塔。
ポロンナルワ遺跡は、10~12世紀の間にシンハラ王朝の首都があった場所。全盛期にはタイやビルマから僧が訪れるほどの仏教都市として栄えたとされる。
この塔はタイからやって来た建築家による12世紀の建築物との説がある。
◆ガルポタ Gai-Potha
ガルポタと呼ばれる石碑で『Stone Book(石の本)』の呼び名がある。長さ9メートル、幅1.5メートル、厚さ46センチの大きさ。ニッサンカ・マーラ王の命により、100キロ離れたミヒンタレーから運ばれたと伝えられる。
ニッサンカ・マーラ王への称賛の言葉が彫られているという。
◆◆トゥーパーラーマ Thuparama
シンハラ建築のゲディゲ様式(Gedige)の仏寺遺跡。現在修復中
この建物の特徴は円天井とアーチ
◆トゥーパーラーマの内部と仏像
かっては正面に煉瓦製の仏像があり、上の小窓から陽光が入り、目に入れた宝石が光ったのだとか。
トゥーパーラーマの内部では、宝石が略奪され、中央の仏像も破壊されたが、左右に7世紀の仏像が残っている。