【パキスタン】 世界遺産タキシラ、 シルカップ(SIRKAP)
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①タキシラ博物館 Taxila Museum
②世界遺産タキシラ遺跡の ジョーリアーン(JAUlLIAN)
③世界遺産タキシラ遺跡の シルカップ(SIRKAP)
◆パキスタン5日目は、首都イスラマバードから北西約40Km走り、タキシラへ
まずタキシラ博物館を見学し、次にタキシラ博物館から東へ6Kmほど走り、ジョーリアーン遺跡、そして、シルカップ都市遺跡など古代都市の世界遺産タキシラ遺跡をじっくり散策した。
昼食は地元のレストランで川魚のフライを食す。
◆◇◆世界遺産タキシラ Taxila
タキシラ (Taxila)は、パキスタン・パンジャーブ州にあるガンダーラ時代に始まる遺構である。その歴史は紀元前6世紀まで遡ることが可能であり、六派哲学の一つであるヴェーダーンタ学派、また、インドの仏教の中心の役割を果たしてきた。1980年にユネスコの世界遺産に登録された。
タキシラは歴史的に3つの重要な交易路が交差する場所に位置していた。1つはマガダ国の首都パータリプトラから続く道であり、1つがバクトリアやペシャーワルといった北西から続く道、最後の1つがシュリーナガル、マーンセヘラー、 ハリープル渓谷を経由してシルクロードへとつながる道である。
タキシラは、紀元前4世紀のアレクサンドロス大王の東方大遠征時の通過都市として歴史地図にも名を残している。
アレクサンドロス大王の軍団は、このタキシラを経て、インドに攻め込んでいる。また、タキシラは、ガンダーラの東の都とも言われており、ガンダーラ仏教美術の宝庫としても有名。
タキシラ考古遺跡は、紀元前6世紀からエフタルの破壊による5世紀までの約1000年間の歴史を刻んでいる。ヒンドゥー教及び仏教の宗教センターの役割を果たしつつも、パンジャーブ地方における政治・経済の中心地であった側面を持つ都市遺跡である。
▼世界遺産シルカップ(Sirkap)の位置
◆◆ シルカップ(SIRKAP)
シルカップはタキシラの対岸に位置し、バクトリア人によって建設された。2世紀にクシャーナ朝により、シルスフが建設されるまで首都としての機能を有していた。町を南北に貫くメイン・ストリートの存在、碁盤目状の都市形態であり、家屋は石灰岩のレンガを積み上げた上で、その上を泥や壁土で塗装したものも見受けられる。
北に置かれたメイン・ゲートから南に100mのところには仏教寺院が設けられ、さらに、南には双頭の鷲のレリーフを彫りこんだストゥーパが建設されていた。インド、ギリシア、イランの3つの文化の融合を示す象徴である。都市の南部は王宮であり、謁見室やハレムが設けられた。
▼世界遺産タキシラ、 シルカップ(SIRKAP)
▼シルカップ(SIRKAP)の案内図
▼タイ航空協賛のシルカップ(SIRKAP)の案内板
シルカップは紀元前2世紀、バクトリア(アフガニスタン北部)のギリシャ人が侵入し建設した都市。その後、サカ、パルティア、クシャーン朝時代に栄えた。町はギリシャの都市計画に基づいて建設され碁盤の目のような街づくりになっている。タキシラ博物館のすぐそばにある遺跡。 現在シルカップは、紀元前4世紀ギリシャ以前の都市からクシャン朝まで7層の都市跡が発掘されており、地上に現れている層は、上から2層目のパルティア時代のものが主となっている。
メイン・ストリートの両側には仏教寺院、ジャイナ教寺院、商店等の家屋、日時計等の跡が残っている。 外敵の進入を防ぐため、街の入り口はわざとメイン・ストリートからずらした位置に造られている。
▼シルカップ(SIRKAP)の入り口付近の遺跡①
▼シルカップ(SIRKAP)の入り口付近の遺跡②
◆シルカップ(SIRKAP)のメインストリートを歩く・・・
▼シルカップ(SIRKAP)のメイン・ストリートを歩く
メイン・ストリートも遺跡も整備が進んでいる。
▼シルカップ(SIRKAP)遺跡
▼シルカップ(SIRKAP)遺跡
▼シルカップ(SIRKAP)遺跡
▼シルカップ(SIRKAP)遺跡
▼シルカップ(SIRKAP)遺跡
◆木陰で休憩
とにかく暑いので、途中の木陰のベンチで休憩を取る。
◆シルカップ(SIRKAP)の散策を再開・・・
◆シルカップ遺跡で最も有名な「双頭の鷲」のストゥーパ
ギリシャ・イラン・インドの三文化融合の証の基壇 (1世紀)
▼シルカップ遺跡で最も有名な「双頭の鷲」のストゥーパ。
▼左からギリシャ風の三角の破風、中央がイラン風のアーチをもつ戸口、右がインドの塔門(ストゥーパのトラナ)がコリント式柱で区切られている。
これらは、シルカップが国際都市であり、インド・イラン・ギリシャの三文化融合の証として知られている。
▼中央のイラン風アーチには「双頭の鷲」が飾られている。「双頭の鷲」は西アジア起源でスキタイ民族に好まれたモチーフらしい。
◆遺跡散策は続く・・・
▼シルカップ(SIRKAP)遺跡の管理人さん
▼メイン・ストリートの端にあった大木