【追憶のグアテマラ】 チチカステナンゴの民族衣装ウィピル
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【チチカステナンゴ】Chichicastenango
標高2030m、キチェ県の高原地帯にある小さな町で、先住民の言葉で「トゲのある紫の木の生える土地」を意味する。毎週木曜日と日曜日に市が開かれ、市の日には周辺の村から民族衣装ウィピルで着飾った先住民・インディヘナの人たちが集まり、日用品から民芸品までさまざまな物が売買され、チチカステナンゴの町は色鮮やかで賑やかな雰囲気に包まれる。
▼チチカステナンゴ木曜市
◆民族衣装ウィピルと売り子
【民族衣装ウィピル】
ウィピルとは、 民族衣装の1種で、織物で出来た貫頭衣である。子供から大人まで、年齢に関係無く身に着ける。マヤ文明の時代から伝わるとされる伝統的な紋様が織り込まれた衣服で、非常に複雑な紋様と配色になっている。
多くの地方では平織りの白木綿を用いるが、茶木綿や黒ベルベットなどが用いられることもある。
グアテマラは、世界でも稀にみる民族衣装の宝庫であるといわれている。特に、中央部から西部にかけての高地地方では、80近くの村々で、独自の文様や色調、衣装の型が伝え続けられているため、その衣装を見れば、どこの村の出身かが一目でわかるという。
◆色鮮やかな織物の世界