イスラエル紀行(22) ヨルダン川と世界遺産メギド
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◆ 2007年3月17日
メギド、ベトシェアン、クムラン、マサダ、死海
◆第三次中東戦争とヨルダン川
ゴラン高原におけるユダヤ人入植地の建設を巡ってアラブ側とイスラエルとの間で緊張が高まりつつあった1967年6月5日、イスラエルはエジプト、シリア、イラク、ヨルダンの空軍基地に先制攻撃を行なった。第三次中東戦争の始まりである。緒戦でアラブ側は410機の軍用航空機を破壊された。制空権を失ったアラブ諸国は地上戦でも敗北し、イスラエルはヨルダンのヨルダン川西岸地区・エジプト(当時アラブ連合)のガザ地区とシナイ半島・シリアのゴラン高原を迅速に占領した。戦争前と比較し領土を約4倍以上に拡大したことになる。スエズ運河東岸はイスラエルが占領したため最前線となり、運河は通行不能となった。なお、六日で勝敗が決したため「六日戦争」ともよばれる。
現在ヨルダン川西岸地区はイスラエル軍とパレスチナ自治政府によって統治され、ガザ地区と共にパレスチナ自治区を形成する。
【ヨルダン川】
ヨルダン川(Nahr al-Urdunn)は中東の国際河川。ヘルモン山などに端を発し、途中ガリラヤ湖などを通り、死海へ注ぐ。主に、ヨルダンとイスラエル・パレスチナ自治区との国境になっている。
新約聖書によれば洗礼者ヨハネがイエス・キリストに洗礼を行った場所。
◆ヨルダン川の上流なので、川幅は狭く、「これがヨルダン川?」という感じで、なんとなく拍子抜け。イスラエルにとっては貴重な水資源となっている。
◆ エズレル平野を走り、メギドへ向かう
【メギド】
メギドは、イスラエル北部、エズレル平原の西端に位 置する遺跡丘(テル)。新約聖書の黙示録に、最終戦争が行われる場所としてハルマゲドン(ヘブライ語でメギドの丘)として記述されている。紀元前2000年代にはカナン人の都市として、また紀元前1000年ごろにはソロモン王の重要な都市としてメギドが登場する。
メギドのテルはイスラエルでも最大級で、聖書時代のテル(遺跡丘群)として、ハツォール、ベエル・シェバの遺跡とともに、2005年に世界文化遺産に登録された。