ノルウェー (35) リレハンメル
|
★ゲイランゲル⇒ダレスニッパ展望台⇒ロムのスターヴ教会⇒ヴィンストラでランチ/ペール・ギュント記念館⇒リレハンメル⇒オスロ
◆ロムのスターヴ教会を観光したあと、ヴィンストラまで走り、ランチ。
ペール・ギュントの小さな記念館を見学したあと、オスロから約180kmでミョーサ湖の北に位置する1994年冬季オリンピック開催地リレハンメルへ。
▼ミョーサ湖とリレハンメルの風景
【リレハンメルオリンピック】
リレハンメルオリンピック(XVII Olympic Winter Games)は、1994年2月12日から2月27日までノルウェーのオップラン県リレハンメルで行われた冬季オリンピック。
これまでオリンピックは夏冬同じ年に開催していたが、これを2年ごとの隔年開催にするために冬季大会の開催を2年ずらし、前回のアルベールビル大会からわずか2年後の1994年の開催となった。このリレハンメルが、これまでのオリンピック開催地では最も北に位置される。
この大会の次の冬季大会となったのが長野オリンピックである。
◆主な金メダル選手
ダン・ジャンセン(アメリカ、スピードスケート男子1000m)
ヨハン・オラフ・コス(ノルウェー、スピードスケート男子1500m、5000m、10000m)
ボニー・ブレア(アメリカ、スピードスケート女子500m、1000m)
日本勢では
阿部雅司・河野孝典・荻原健司(日本、ノルディック複合団体) が金メダル。
原田雅彦・葛西紀明・岡部孝信・西方仁也(日本、スキージャンプ団体)と河野孝典(日本、ノルディック複合個人)が銀メダル
堀井学(日本、スピードスケート男子500m) と山本宏美(日本、スピードスケート女子5000m)が銅メダル
開会式はジャンプ会場で行われ、まずサマランチ会長の呼びかけにより、10年前の開催地・サラエヴォが内戦の戦火に曝される現状に対し、黙祷が捧げられた。オリンピック賛歌は、ノルウェーの国民的歌手で、同大会のテーマソング"Fire in your heart"も歌ったシセル・シルシェブーが歌い出し部分をアカペラで独唱し、その美声を一躍世界に知られる所に。続いて、クロスカントリーでリレーされた聖火が、ジャンプ台からトーチを持ったジャンパーによって会場に降りて来る、という派手なパフォーマンスも披露された後に点火となった。また、その後北欧の伝説に登場する魔物「トロル」を子供たちが演じ、雪積もるジャンプ会場を寒さを物ともせず転げ回る演技も海外の選手やマスコミを中心に深い印象を刻んだ。
開会式本番で聖火トーチを持ってジャンプ台から飛んだジャンパーは実は代役であった。リハーサルで本役のジャンパーが着地失敗して骨折したためであり、そのことが本番前から大々的に報道されたことによって開会式の注目度を更に高める結果となった。
環境に優しいオリンピックを、というスローガンを掲げ、アイスホッケーの会場を岩をくり抜いた中に建設したり、スピードスケートの会場がバイキング船をモチーフにした木製の屋根を乗せた物になったり、またボランティアの手により閉幕後は積極的に花を植えたり、といった徹底ぶりが広く評価された。
フィギュアスケート・アメリカ代表のトーニャ・ハーディングが、開催前の米国代表選考会で前夫を暴行犯に雇い、ライバルのナンシー・ケリガンを殴打、負傷させたとされる事件が波紋を呼んだのも本大会での出来事であった。結局五輪本番ではケリガンは銀メダルを獲得したが、ハーディングはフリー演技滑走前にスケート靴の紐がほどけてとり乱し、泣きながら審判員達に滑走のやり直しを懇願、認められたものの8位入賞、という好対照な結果となった。