アゼルバイジャン(15) 水の神のディリ・ババ廟とその呪い
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<コーカサス3ヶ国の旅> 3日目
◆バクーからマラザ村のディリ・ババ廟へ
バクーのCROWN HOTELを朝9時出発。ドライバーが昨日のムジャファスさんから息子のラジールさんに交代。今日はバクーからシャマフを経由してシェキまで約300㎞の長い行程になる。
バクー近郊は土壌に塩分が多く、植物が育ちにくいらしいが、西へ向かうにつれて土も肥沃になり、緑も濃くなっていった。途中から「晴れ男」にしては超珍しく、バスの窓の外は小雨模様の天気になってきた。
休憩を兼ねて、マラザ村にあるディリ・ババ廟を訪問。
◆ディリ・ババ廟とその呪い
ディリ・ババ廟は崖を削って造られていて、ディリ・ババが眠るイスラム教の廟。
ディリ・ババは7世紀の人でムハンマドのひ孫にあたる人らしい。
イスラム教の廟になる以前は、この付近の深い谷に川が流れていたため、昔は、ゾロアスター教の水の神様を奉る寺院だったそうだ。
階段を上がって建物に入ると左手に祈りの部屋があり、さらに正面の階段を上がっていくと2階が廟になっている。この廟でちょっとした事件が発生した。
だれかがディリ・ババの棺を単なるテーブルと思い込み、それに掛けられていた大切な布を無造作に捲ってしまったらしい・・・・。
以後、降り続いた雨の原因は、この廟がかつて水の神の寺院だったことから、
「ディリ・ババ廟の呪い」として皆の間で囁かれることになった。(笑)
◆ディリ・ババ廟の上の丘
ディリ・ババ廟の2階の階段をさらに上っていくと丘の上に出ることができる。
丘には、のどかに牛が放牧されていた。景色はそれほどではなかった。
▼上から覗いた廟の土台部分
▼上から覗いた廟のドーム
▼水の神を奉る寺院建立の所以となった深い谷