グルジア (17) トビリシとメヒテ教会と聖人ゲオルギオス
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グルジア 2011年5月3日(火) <コーカサス3ヶ国の旅> 5日目
【グルジア】
①テラヴィの民宿 ②コーカサスの山々の姿 ③テラヴィのバザール
④ベルヘシ村の農家のワイナリー ⑤ベルヘシ村からトビリシへ ⑥トビリシ到着
⑦ソロラキス・カリで昼食 ⑧ジュワリ教会 ⑨古都ムツヘタ ⑩スヴェティツホヴォリ大聖堂
⑪トビリシとメヒテ教会と聖人ゲオルギオス
▼トビリシの風景

▼丘の上の白い像は「グルジアの母の像」

◆テラヴィのバザールの見学のあと、大コーカサス山脈を眺めながら、300年続いているというワイナリーがあるというベルヘシ村(VELISTSKHI「畑の城」の意)に立ち寄った。その農家はノダリさん宅で、土の中に甕を埋めてワインを貯蔵していた。ワインやウォッカを試飲させて貰った。
ベルヘシ村を出発。一路グルジアの首都トビリシへ向かう。
午後1時頃、マルコポーロも、プーシキンも、トルストイも訪れたというトビリシの市街地に入った。トビリシの自由広場でバスを降り、レストラン「ソラリス・カリ」まで歩いていって、昼食。
午後からは、まずトビリシから北に25km程走り、1994年に世界文化遺産に登録された古都ムツヘタにいく。その丘の上のジュワリ教会を訪問した。丘を下って古都ムツヘタへ向かう。その中心にあるスヴェティツホヴォリ大聖堂を訪問。
古都ムツヘタから再び首都トビリシへ戻る。
まず、ムトゥクヴァリ河畔の丘の上に建つメテヒ教会と聖人ゲオルギオスの像を見学。
そして丘からトビリシの旧市街を眺めた。
◆グルジアの首都トビリシ
トビリシはグルジアの首都。人口は約150万人。シルクロードの町としてムトゥクヴァリ川(英語ではクラ川Kura)沿いに栄えた。東西南北から様々な民族が行き交いし、数々の他民族による侵略もあったため、現在も多文化を感じる街並みをもっている。トビリシにはグルジア正教の教会、アルメニア正教の教会、ユダヤ教のシナゴーグ、イスラム教寺院、カトリックの教会などがある。
▼トビリシの風景

▼トビリシの風景 ムトゥクヴァリ川(クラ川)

◆トビリシの伝説とトビリシの名前の由来
ある日、イベリア王ヴァフタング・ゴルガサリは、鷹と一緒に狩りに出かけた。その鷹が獲物のキジを捕まえようとした時、二羽とも近くの泉に落ちてしまう。王が二羽を探しに泉の近くへ行くと、その泉の水は温かく、温泉が発見された。王は泉や周りの景色がとても気に入り、そこに新しい町を作ることにした。その泉の暖かい水に因んで、新しい町を「トビリシ(グルジア語でトビリTbilは暖かいという意味)」と名づけた。その後、王ヴァフタングの遺言により、グルジアの首都はムツヘタからトビリシに移された。
▼トビリシの風景

▼トビリシの風景

▼トビリシの風景 丘の上のメヒテ教会

◆メヒテ教会

旧市街のムトゥクヴァリ川沿いにある丘の上の教会。シルクロードを往還するキャラバン(隊商)が、安全を求めて逃げ込む要塞の役目も果たしていた。1235年のモンゴルの侵略によって破壊され、1289年デメテル2世によって再建。しかし、その後もオスマン帝国、サファヴィー王朝によって破壊されては再建されている。帝政ロシア時代には監獄として使用され、革命運動で検挙されたゴーリキーもここに幽閉された。また、ソヴィエト後期には劇場として使用されていた。1991年から再び教会として使用されている。
教会の横には1958年にトビリシ遷都1500年の記念に立てられた騎乗姿の聖ゲオルギオス像がある。
教会からはナリカラ要塞、旧市街、ムトゥクヴァリ川が見下ろせ、トビリシの景色を満喫することができる。

◆聖人ゲオルギオス
「グルジア」という国名は3世紀のキリスト教の聖人であるゲオルギウスGeorge(グルジアの守護聖人)に由来するといわれている。

ゲオルギオス (Georgios) は、キリスト教(正教会・非カルケドン派・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会)の聖人の一人。古代ローマ末期の殉教者。ゲオルギオス、ゲオルギイ(その他、ゲオロギウス、ギオロギウスなど)とも表記される。ドラゴン退治の伝説でも有名である。キリスト教の聖人伝説をまとめた『黄金伝説』には数多くのドラゴン退治物語が記載されており、聖ゲオルギオス伝承もその中に記載されている。正教会では聖大致命者凱旋者ゲオルギイと呼ばれる。

彼の姿を描いた最古の絵は10世紀の東方のものとされているが、アルブレヒト・デューラー、ドナテッロ、ラファエロ・サンティなど多くのルネサンス美術にも登場。彼の象徴は、赤色十字旗、竜であり、白馬にまたがる姿が多い。

イギリスでは19世紀以降、ソブリン金貨、クラウン銀貨に竜を退治する聖ゲオルギオスの姿が描かれている。白地に赤い十字の図案「セント・ジョージ・クロス(聖ゲオルギオスの十字)」はイングランドの国旗に採用され、イギリスの国旗の一部として、現在も目にする機会が多い。
▼イングランドの国旗(セント・ジョージ・クロス)

▼グルジアの国旗

グルジアの国旗は、白地に赤のエルサレム十字を描き、イングランドの聖ゲオルギウス十字に似た図案である。
▼トビリシの風景

▼トビリシの風景

▼トビリシの風景













