【パキスタン】 世界遺産 ロータス・フォート Rohtas Fort
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パキスタン 2015年7月21日(火) 4日目①ラホール博物館 ②地元のレストランで昼食
③世界遺産ロータス・フォート ④ホテルのSHALIMAR
◆パキスタンの旅の4日目は、まずラマダン明けの休館が終わり、この日から開館したラホール博物館を1時間程ガンダーラ美術を中心に見学。
ラホール博物館見学のあと、ラホールを出発し、首都のイスラマバードへ向かう。
途中、レストランで昼食のあと、世界遺産のロータス・フォートを2時間程歩いてじっくり散策。
◆◇◆世界遺産ロータス・フォート Rohtas Fort
パキスタンの世界遺産であるロータス・フォートは、周囲約5kmにわたって高さ10m以上、所によっては20mもある重厚な切石積みの城壁が巡らされ、12の門がある。パシュトゥーン建築とヒンドゥー建築の両様式が絶妙に融合した最初期の事例になる。
ロータス・フォートはパシュトゥーン系の王 シェール・シャー・スーリ(Sher Shah Suri)が建設した要塞。ムガール帝国時代、1540年の戦いで第2代皇帝フマユーンに勝利し、敗れてイランに逃れたフマユーンの再起を阻むために建てられたとされ、インドへ至るルートの防衛拠点となった。
彼は1539年から1545年までの短い間の支配者だったが、カブールからアグラ、そしてカルカッタまでの「王の道」グランド・トランク・ロードを整備し、その要衝にロータス・フォートのような要塞を建設、軍の強化、行政の整備も含めムガール帝国の基礎となる多くを築いた。
ロータス・フォートは1540年から10年かけて完成したが、その時シェール・シャー・スーリは既に亡くなっており、その後の後継者争いの中でムガール帝国第3代皇帝アクバルが継承した。
▼世界遺産ロータス・フォート Rohtas Fort

◆世界遺産ロータス・フォート Rohtas Fort 入口
いよいよ世界遺産ロータス・フォート Rohtas Fort の見学。入口はシャー・チャンドワーリー門 (Shah Chand Wali Gate)

▼入口前にはテントが張ってあり、多くの人が寛いでいた。

▼入口前でおしゃべりを愉しんでいた女性グループ。

▼フォートは海抜800m以上の高台に築かれていて、周囲を遥かに見渡すことができる。

▼ロータスフォートからの眺め

◆シャー・チャンドワーリー門 (Shah Chand Wali Gate)
フォートは非常に広く、アウターフォートには遊牧民が住みついて村を形成している。シャー・チャンドワーリー門(Shah Chand Wali Gate)から入ってインナーフォートを見て回る。
シャー・チャンドワーリー門は、城壁の主要部と礼拝堂を結ぶ門である。聖者シャー・チャンドワーリーにちなんで名づけられた。彼はこの門の建築にあたり俸給を受け取らず、建築中に死亡した後に門のそばに埋葬された。彼を祭る祠が現存する。
この門もまた、二重構造を採用している。幅13.3m、奥行き8.23m、中央のアーチ部は幅3.66mである。
このゲートをくぐるとインナー・フォートに入る。
▼シャー・チャンドワーリー門 (Shah Chand Wali Gate)

▼シャー・チャンドワーリー門 から眺めた王の宮殿

▼シャー・チャンドワーリー門 (Shah Chand Wali Gate)

▼シャー・チャンドワーリー門 (Shah Chand Wali Gate)

◆◆ロータス・フォートのインナーフォートへ入る
ロータス・フォートは、守備隊を駐屯させるために建設された要塞であり、3万人の軍隊を駐留させることが可能であった。要塞の地政学上の要請から、厚い壁、罠が仕掛けられた城門、3本の井戸を備えている。ロータス・フォートは、一度も攻囲戦を経験していないが、これらの設備により、難攻不落の要塞となった。
要塞の建材の多くは、近隣の村から集められた切石で作られている。いくつかの部分では、レンガが使用された。
この城塞の形は不規則である。それは、等高線に従って、城塞が設計されたからである。城塞の周囲は約4kmに達し、全長533mの壁が城内を2つに分割する。城塞には、68基の稜堡が不規則に設けられ3本の井戸が掘られた。
▼ロータス・フォートの概観。
図の左側の部分がカーハーン川に面している。要塞は、左側のインナー・フォート(ブルーで囲った部分)と右側のアウター・フォートに分けられる。アウター・フォートにはイスラム教シーア派の人々が暮らしている村がある。

▼インナー・フォートの風景

▼インナー・フォートの風景

▼インナー・フォートの風景

▼インナー・フォート散策の家族

▼シャー・チャンドワーリー門 (Shah Chand Wali Gate)の遠景

◆王の宮殿 Raja Man Singh's Haveli
最も高い位置にある塔ハヴァリ・マーン・シン(Havali Maan Singh)はインナー・フォートのどこからでも見えるロータス・フォートのシンボル的建物。階段を上ると四方に窓をもつ見晴らしの良い空間。純粋なヒンドゥー建築である。
▼王の宮殿 Raja Man Singh's Haveli

▼王の宮殿 Raja Man Singh's Haveli

▼王の宮殿 Raja Man Singh's Haveli

▼王の宮殿 Raja Man Singh's Haveli

◆ラーニー・マハル(王妃の宮殿) The Rani Mahal (Queens palace)
ラーニー・マハル(王妃の宮殿)とは、ハヴェーリー・マン・シンのそばにある宮殿である。一層構造の建物であり、かつてはこの建物には4部屋があったとされるが、現存しているのは1部屋のみである。
▼ラーニー・マハル(王妃の宮殿)

▼ラーニー・マハル(王妃の宮殿)

▼王の宮殿と王妃の宮殿

▼王の宮殿と王妃の宮殿

◆◆ロータス・フォートの城壁を歩く・・・
ガイドのアズマットさんと二人で広大なインナーフォートの城壁を時計回りにゆっくり、ぽれぽれと散策した。
▼ロータス・フォートの城壁を歩く

▼ロータス・フォートの城壁を歩く

▼ロータス・フォートの城壁を歩く

▼城壁からの眺め①

▼城壁からの眺め②

▼城壁からの眺め③

◆ロータス・フォート散策の人々
ロータス・フォートにはラマダン明けの休日ということで、多くの家族連れや友達グループが散策に訪れていた。
▼ロータス・フォート散策の人々①

▼ロータス・フォート散策の人々②

▼ロータス・フォート散策の人々③

◆ロータス・フォートの城壁をまだまだ歩く・・・
▼ロータス・フォートの城壁からの風景①

▼ロータス・フォートの城壁からの風景②

▼ロータス・フォートの城壁からの風景③

▼ロータス・フォートの城壁からの風景④

▼ロータス・フォートの城壁からの風景⑤

▼ロータス・フォートの城壁からの風景⑥

◆シャーヒー・モスク Shahi Mosque
カーブル門のそばにある小さなモスクがシャーヒー・モスクである。祈りを捧げる人々のための部屋と小さな庭がある。シャーヒー・モスクは、ロータス・フォートの中でもっとも装飾が施された建物である。

部屋は、長さ19.2m、奥行き7.3mある。小部屋は3つに均等に分けられている。城の内側からは3つのドームを見ることができるが、外側からは見ることができない。これらの3つの小部屋の脇には、宗教指導者のための小部屋が設けられている。

モスクの外壁は、イスラームの韻文がカリグラフィーで刻まれている。ロータス・フォートのデザインは、のちに、シャー・ジャハーンやヌール・ジャハーンの墓、あるいは、ラホール城のシャー・ブルジ門にも採用された。また、このデザインは当時のムガル帝国の硬貨が採用されているものである。

▼シャーヒー門 Shahi Gate

◆世界遺産ロータス・フォート Rohtas Fort の風景
▼世界遺産ロータス・フォートの風景①

▼世界遺産ロータス・フォートの風景②

▼世界遺産ロータス・フォートの風景③

▼世界遺産ロータス・フォートの風景④

世界遺産 ロータス・フォート Rohtas Fort の散策が終わり、ラワルピンジーのホテルへ向かう。












