【杖立温泉】 「鯉のぼり祭り」と昭和レトロの懐かしい薫り
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熊本県阿蘇郡小国町下城
2016年5月25日(水)
◆この日(5月25日)
今年は5月31日まで延長されるということで、杖立温泉「鯉のぼり祭り」へドライブ。
30年以上続くこの「鯉のぼり祭り」は小国町の春の風物詩。
地震による道路工事中のため、 途中廻り道をしながら、なんとか到着できた。
杖立川を3,500匹の鯉のぼり たちが、元気に泳いでいた。
「湯に入りて 病なおれば すがりてし 杖立ておいて 帰る諸人」
この弘法大師の短歌が杖立温泉名の由来という。
杖立プリンを食し、共同湯の「薬師湯」に入湯したあと、
「薬師通り」をぽれぽれと歩いた・・・・昭和レトロの懐かしい薫りがした。
▼杖立温泉の位置
◆◆1800年の歴史を誇る杖立温泉
杖立温泉(つえたておんせん)は、熊本県阿蘇郡小国町(旧国肥後国)にある温泉。
杖立川沿いの谷間の狭地に大型旅館やこじんまりとした旅館、湯治客を対象とした旅館など様々な旅館が22軒存在する。
温泉街では湯巡り手帳を発行している。
共同浴場は5軒存在する。元湯、薬師湯、御前湯、流泉湯、第二自然湯である。また、足湯のある公園も存在する。
なお、当温泉一帯は耶馬日田英彦山国定公園に含まれる。
開湯伝説によると、応神天皇の産湯として使われたとされることから約1800年の歴史があることになる。
その際に使われた源泉が現在の共同浴場元湯の地から湧出していたと言われる。但し、現在の元湯は湯船の地での湧出ではなく、別の源泉からの引湯である。
湯に入りて 病なおれば すがりてし 杖立ておいて 帰る諸人
杖立温泉で愛されるこの一句。
平安時代の初めに旅で訪れた弘法大師空海が、温泉の効能にいたく感銘して詠んだと言われるもの。
持っていた竹の杖を立ててみたところ節々から枝や葉が生えてきたことから、「杖立」という地名もついたと言われている。
杖立の地名は、一説には、杖の助けを借りてやってきた人が、湯治により健康を取り戻し、帰る時には杖なしで済むという弘法大師の効能の由来から名づけられたものとされる。
そもそも、ここ杖立温泉のはじまりは1800年以上前の仲哀天皇の時代に遡る。 仲哀天皇の御子をみごもっておられた神功皇后が、筑前の宗像で産気づいたという。
その時現れた白髪の老人が「これより東南に川をさかのぼると霊泉がある。
これを汲み産湯に用いれば皇子は千歳の寿を保たれるであろう。」と告げたそう。
それを聞いたお付きのものが、険しい山々を越え一筋の湯気を見つけ皇后のもとへ持ち帰り、産湯として奉ったこの霊泉こそが杖立温泉。
そして生まれたのが後の応神天皇だったと伝えられている。
江戸時代は熊本藩の御前湯が置かれた。現在は共同浴場御前湯となっている。
明治時代以降は野口雨情などの文化人も訪れた。
戦後は昭和28年西日本水害により、旅館等に被害を受けたものの復興し、「九州の奥座敷」と呼ばれ、歓楽街温泉としても栄えた。その後温泉客の嗜好の変化などに伴い、近傍の黒川温泉などが脚光を浴びるのとは対照的に、衰退する傾向にあった。しかし近年、温泉情緒や歴史的由来等、背戸屋と呼ばれる町並みの散策、蒸し湯などの特徴を生かしたまちづくり的活動が、盛んになりつつある。
◆杖立温泉の「鯉のぼり祭り」
杖立温泉では毎年4月からゴールデンウィークにかけて鯉のぼり祭りが行われ、春風のそよぐ杖立川の上空をおよそ3,500匹もの鯉のぼりが泳ぐ・・・。
30年以上続くこの鯉のぼり祭りは小国町の春の風物詩として親しまれている。
5月の風物詩として河川を跨いで、群れを成すようにこいのぼりを泳がせるイベントが全国で見られるが、その発祥地がこの杖立温泉である。
◆◇◆杖立温泉にとうちゃこからスタート
国道212号沿いの駐車場に到着。休憩を兼ねて杖立川の対岸の風景を眺める・・
いつもはここは通過地点だけど、今回は「鯉のぼり」見物ということで、橋を渡り、杖立温泉街へ・・
◆◆杖立温泉でオススメの日帰り温泉スポットまとめ17選
◆観音岩温泉
杖立川の川沿いに、27室の家族湯が並ぶんでいる温泉が、観音岩温泉。ここは、全国でも珍しい開閉式の屋根の露天風呂(1番~7番)となっていて、ハンドルを回すと自由に天井の開閉ができ入浴することができる。残念ながら地震のため閉館中だった。いつか入ってみたい。
◆「鯉のぼり」が泳ぐ杖立温泉街へ
▼「湯に入りて 病なおれば すがりてし 杖立ておいて 帰る諸人」
杖立温泉で愛されるこの一句。
平安時代の初めに旅で訪れた弘法大師空海が、温泉の効能にいたく感銘して詠んだと言われるもの。
持っていた竹の杖を立ててみたところ節々から枝や葉が生えてきたことから、「杖立」という地名もついたと言われている。
▼「日本一の鯉のぼりの里 杖立温泉」の碑
▼蒸し場
◆3500匹が泳ぐ「日本一の鯉のぼり」が壮観
◆もみじ橋
杖立川下流に架かる屋根付きの珍しい橋で、屋根には鯉の形をした絵馬ならぬ絵鯉がたくさん提げられています。鯉のぼりで知られる杖立ならではの絵鯉ですが、鯉と恋をかけてか、願いごとを書いた絵鯉を吊るすと特に恋が叶うと評判らしい。
◆もみじ橋から鯉のぼりを眺める
◆杖立プリンを食す
『旅館 白水荘』のレトロモダンなカフェで、プリンの上にあんこをのせた和風テイストの「あんプリン」を食す。
◆◆共同浴場「薬師湯」に入湯
東林琉璃堂(薬師堂)の下部分に設けられている共同浴場。浴室は脱衣場と一体化した簡素なつくりで、爽やかな水色の壁が目をひく。タイル張りの浴槽には熱めの源泉が注がれており、水道の水を加えて好みの温度に調整する。
◆東林琉璃堂(薬師堂)
かつて杖立の地で、持っていた竹の枝を立ててみたところ枝や葉が生えてきたという言い伝えのある弘法大師を祀った薬師堂。お堂の下に共同浴場「薬師湯」もあり、この一帯は「薬師通り」と呼ばれている。
▼薬師の水
◆◆薬師通りをぽれぽれと歩く・・・
◆杖立皇大神宮
見上げるほど長い石段を上ると途中で鳥居が現れ、さらに上るとようやく境内が見えてくるという。天照皇大神を祭神とし、相殿として学問の神様・菅原道真を祀る大神宮。古くから多くの人々に崇められている、杖立の氏神さま。今は地震の影響で石段を登るのが危険だということで参拝は禁止されている。
◆最後にもう一度「鯉のぼり」
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