篠栗四国八十八箇所霊場 第45番札所 【城戸ノ滝不動堂】
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第11回目の篠栗巡拝のレポート。
2012年の11月の巡拝以来、4年ぶりに篠栗巡拝を再開、4日目。
【2016年5月12日(木)】
「篠栗四国八十八箇所霊場巡り」
45番城戸ノ滝不動堂、18番篠栗恩山寺、84番中町屋島寺、28番篠栗公園大日寺、54番中町延命寺、51番下町薬師堂、79番補陀洛寺、33番本明院、21番高田虚空蔵堂、37番高田阿弥陀堂、69番高田観音堂、32番高田十一面観音堂の12札所を廻り、計88ヶ所を巡拝。
今回は第45番 城戸ノ滝不動堂の紹介です。
福岡県糟屋郡篠栗町城戸1043

◆◆第45番札所 【城戸ノ滝不動堂】
南蔵院を北へ歩を進めると雷神杉や不動明王像があり、その少し先に第45番札所(城戸ノ滝不動堂/不動明王)がある。堂左に篠栗新四国八十八ヶ所霊場の発願者である慈忍が、伝染病に苦しむ村民のために、この滝に打たれて病気平癒を祈ったとされる歴史ある不動の滝がある。
滝の手前に架かる橋を渡ると、平家の落人がひそんだといわれる平家岩という巨大な岩があり、また本堂右横に不動霊水窟があり中に石を彫刻した不動明王が祀られていて、前には巨大な金剛杵(こんごうしょ)が奉納されている。
本尊は四国霊場/岩屋寺より勧請の不動明王。
▼参道の途中の風景

◆南蔵院の境内の御神木の「雷神様」
20数年前に雷が落ちた杉の木。古来より被雷した木には神が宿るといわれており、南蔵院では「ご神木の雷神様」と呼び、信仰されている。


◆高さ11mの巨大な不動明王立像
南蔵院の境内で一番目を引くのは、なんといっても不動明王立像。この像の前で、毎年10月第1月曜日、「火渡り護摩供養」が執り行われるようだ。

▼下から眺めるとほほ笑んでいるように見える。

▼聖観世音菩薩

▼「霊場開基・尼僧慈忍祈祷の地」の説明板



◆平家落人伝説の地
1185年、壇ノ浦の戦いに敗れた平家。8歳の安徳帝は海に身を沈め亡くなりましたが、3歳年下の妹・千鶴姫は家臣とともにこの地に身をひそめ、隠れ住んでいたといわれている。
その伝説から、滝の前の橋を渡ったところにある巨岩は「平家岩」と呼ばれている。

▼巨岩の「平家岩」

◆不動の滝
篠栗新四国八十八ヶ所霊場の発願者である慈忍が、伝染病に苦しむ村民のために、この滝に打たれて病気平癒を祈ったとされる歴史ある不動の滝。






◆第45番札所 城戸ノ滝不動堂



◆ご本尊は四国霊場/岩屋寺より勧請の不動明王


◆不動霊水窟
内部は線香の煙がモヤのようになっていて、神秘的な空間になっている。 不動霊水窟の中には石を彫刻した不動明王が祀られていて、前には巨大な金剛杵(こんごうしょ)が奉納されている。


▼不動明王と巨大な金剛杵

◆金剛杵 (こんごうしょ)
金剛杵は密教法具の代表的なもので両端にある爪状の部分の数により、独鈷杵・三鈷杵・五鈷杵と呼ばれる。
爪状の部分を鈷(こ)といい、銛(もり)から変化したものといわれ、悟りをさまたげるものを払うを意味をもつ。
■独鈷杵(とっこしょ)
祈る人と仏様が一体となることを表わす。
■三鈷杵(さんこしょ)
祈る人の三業がそのまま仏様の三密に通じることを表わす。
■五鈷杵(ごこしょ)
五智を表わします。シンメトリーになつているのは、仏樣の五智も祈る人の五智も本来一体であることを表わす。
■三業と三密(さんごうとさんみつ)
行い、言葉、心の働き、この三つを身口意(しんくい)という。祈る人の身口意を三業、仏様の身口意を三密という。
▼金剛杵の三鈷杵

▼恵果和尚から金剛杵 (三鈷杵)などの密教法具を授かる空海
学問の天才でもある空海は僅か数ヶ月で梵語をマスターし千人以上の弟子の中から「真言密教」の後継者に選ばれた。

▼弘法大師空海と三鈷杵の力
弘法大師空海は806年(大同元年)、朝廷に提出した「御請来目録」の中で、三鈷杵の力を「限りない幸福と利益をもたらし、魔軍を催滅する※」とそのパワーを絶賛している。
※「受持頂戴福利無極外催滅魔軍内以調伏煩悩」 空海(806年)『御請来目録』

▼護摩祈祷と三鈷杵
人々の願いを叶えるため、燃えさかる炎の前で修される護摩祈祷。その実像は秘密のベールに包まれているが、実は真言密教の多くの流儀で、護摩祈祷のとき手にするのは密教法具の三鈷杵(さんこしょ)。真言僧は、三鈷杵を手に護摩祈祷を修している。
▼護摩法を修する高野山伝燈大阿闍梨 菅澤照真師

▼不動霊水窟から眺めた外界の光

◆参拝の帰路の風景・・・




















