バッカス神殿 The Temple of Bacchus (2)
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■ジュピター神殿の南西方向にバッカス神殿がある。150年頃の建物だが、屋根以外は原型をとどめており、保存状態は良好。ジュピター神殿と同じくコリント式の列柱回廊をもつ神殿であるが、過剰なほどの装飾がなされている。
列柱回廊の一部の残された屋根の天井は格子状に組まれた格子井で、細かなアラベスク模様で飾られ、格間にはローマ神話の神々や聖霊の像が埋め込まれている。
聖地として栄えたバールベックだが、391年、ローマ皇帝テオドシウス1世がキリスト教以外の崇拝を禁止すると、神殿の工事は中止された。そのため、遺跡からは未完成の柱頭なども出土している。
◆バッカス神殿の内部を見学。迫力満点!
◆バッカス神殿の内部。
コリント式の円柱間は二層にわかれ、上段は三角破風、下段はアーチ型の壁で飾られている。