40億光年先から届いたニュートリノを観測
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ニュートリノは1987年に銀河系の隣で超新星爆発があった際も観測され、小柴昌俊・東京大特別栄誉教授がノーベル賞を受けた。太陽系外から飛来したニュートリノが観測されたのはそれに次いで今回が2例目となる。
チームは昨秋、南極の氷を使った観測設備「アイスキューブ」で複数のニュートリノを観測。国立天文台のすばる望遠鏡など各国の望遠鏡が調べたところ、オリオン座にある銀河のブラックホール周辺から飛来したことが分かった。さらに、そこでは光やガンマ線が普段より強く出ていたことも観測された。


▲南極の氷の中に埋め込まれる光観測器
ブラックホールに星やガスなどがのみ込まれる際、一部が急激に加速されて光やニュートリノを放つことがあるとされる。研究チームの石原安野(あや)准教授は「これまでは理論でしか予測されていなかったが、今回初めて裏付けられた」と話した。今後は観測数を増やし、ブラックホールの活動の解明を進めたいとしている。
米科学誌サイエンスのウェブサイトに、今回のニュートリノ観測とブラックホール特定の経緯の論文(http://science.sciencemag.org/cgi/doi/10.1126/science.aat1378)と、ブラックホールとニュートリノとの関係についての論文(http://science.sciencemag.org/cgi/doi/10.1126/science.aat2890)が掲載されている。












