イラン 【イマーム・モスク】
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■ 【イマーム・モスク】

イマーム・モスクはイマーム広場の南側に位置し、絶頂期を迎えたサファヴィー朝のイスラム建築を代表する、壮大で華麗な建物である。本来は創立者シャー・アッバース1世を記念し、マスジデ・シャー(王のモスク)と呼ばれていた。1612年に建造が始まり1630年に完成したが、完成時には、アッバース1世は既にこの世を去っていた。建物入口は瑠璃色に輝く彩釉タイルで被われたイワーン(門)と、4基のミナレット(尖塔)から成る。
◆アーリー・ガープ宮殿 Kakh-e Ali Ghapuからみたイマーム・モスク(奥)と入口イワーン

◆入口イワーン
アーチの高さ27.4m、ミナレット高さ40mの巨大な門。ここをくぐるとイマームモスク。


イワーンの天井には、細密な技巧による、鍾乳洞を模した複雑な装飾が施されている。建物の軸線と並行するイワーンから中央中庭に通じる通路は、右方向45度に曲っている。これは、礼拝所であるモスクの軸線が聖地メッカの方向を指し示すキブラ(イスラム教徒が礼拝の際に向かうメッカの方向)と一致するように建てられるが、イランの場合、南西に向かう軸線である必要があるため、先に建てられた広場が南北を軸とするのに対し、こうした工夫が凝らされた。





◆主礼拝室(天井)



















